中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は580人…広西チワン族自治区が最多、広東省珠海市のオミクロンBA.5流行は累計100人規模に=7/16

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月17日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月16日の中国本土における新規市中感染確認者数は106人(前日から31人増)だったとのこと。内訳は甘粛省53人、広東省21人、広西チワン族自治区9人、四川省7人、安徽省5人、海南省4人、上海市2人、江西省2人、黒竜江省1人、浙江省1人、貴州省1人。このうち広東省の15人、海南省の4人、広西チワン族自治区3人、甘粛省の1人の計23人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは274日連続で、11日ぶりに100人超となった。

 市中の無症状感染例は474人(前日から99人増)。内訳は広西チワン族自治区235人、甘粛省105人、安徽省42人、河南省29人、上海市24人、広東省9人、江西省7人、吉林省6人、江蘇省5人、四川省5人、山東省4人、福建省3人。

 無症状を含む新規感染者数は580人。500人超となるのは5月24日以来のこと。

 7月16日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1229人(うち輸入性が466人)で、重症者は3人(輸入性ゼロ)。無症状の患者3673人(輸入性400人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ省内の多くの都市で感染者の出現が相次ぐ。16日の感染例は30人に上り、数の多い順に珠海市、深圳市、仏山市、中山市の4市に分布。このうちマカオの隣に位置する珠海市が最多の23人を占めた。同市の流行はオミクロン変異株の派生型「BA.5」とされ、7月11日以降の累計は102人(感染確認72人、無症状30人)に。

 16日の広西チワン族自治区の感染例は244人に上り、大半が北海市からで、9割超が無症状。上海では5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだが、近日は再び市中感染例が散発している。16日の感染例26人のうち1人が隔離対象ではない一般市中から発見に至ったケース。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、17日午前0時までの累計は1733人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月23日まで継続することがアナウンス済み。11日から22日まではセミロックダウンともいえる”社会相対静止”状態に入っている。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

香港とマカオ、珠海を結ぶ「港珠澳大橋」のイメージ(資料)=2019年10月本紙撮影

香港とマカオ、珠海を結ぶ「港珠澳大橋」のイメージ(資料)=2019年10月本紙撮影

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