中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は680人…大半が甘粛と広西から、広東では深圳で市中感染例複数出現=7/24

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月25日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月24日の中国本土における新規市中感染確認者数は101人(前日から14人増)だったとのこと。内訳は四川省34人、甘粛省24人、広西チワン族自治区22人、広東省11人、上海市3人、安徽省2人、山東省2人、河南省2人、北京市1人。このうち四川省の19人、甘粛省の14人、広西チワン族自治区の4人、安徽省の1人、広東省の1人の計39人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは282日連続で、2日ぶりに100人超となった。

 市中の無症状感染例は579人(前日から203人減)。内訳は甘粛省284人、広西チワン族自治区210人、上海市15人、河南省13人、広東省13人、山東省11人、四川省11人、雲南省9人、天津市4人、安徽省3人、江西省3人、江蘇省1人、重慶市1人、新疆ウイグル自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は680人。

 7月24日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1776人(うち輸入性が524人)で、重症者は24人(輸入性ゼロ)。無症状の患者6473人(輸入性494人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。24日の感染例は感染確認と無症状合わせて24人で、深圳市(22人)、仏山市(2人)からの報告例。深圳市のうち3人が市中でのPCR検査によるスクリーニングを経て発見に至ったケース。深圳市当局は、市中における伝播チェーンは依然として断ち切れておらず、今後も患者の出現が続く可能性があるとの見方を示した。マカオの隣に位置する珠海市では7月11日からオミクロン変異株の派生型「BA.5」の流行が続き、累計感染者数は約130人に達したが、近日は新規感染例が顕著な減となっており、24日までに封じ込めに至った模様。

 このところ多くの感染例の報告が続くのが甘粛省と広西チワン族自治区。前者は蘭州市と臨夏州、後者は北海市(特に海城区)に集中しており、いずれも無症状が大半。蘭州市当局は、複数回の大規模PCR検査を通じて一般市中における感染者数は減少しており、今後も重点区域、重点人群を対象に引き続きスクリーニングを継続するとした。北海市では、海城区と銀海区の一部で24日から3日間にわたって防疫措置が引き上げられ、準ロックダウンのような状況に。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、25日午前0時までの累計は1814人に。感染力が強いオミクロン変異株派生型のBA.5.1であることから、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。21日及び23、24日はゼロとなったが、23〜29日までをコンソリデーション期として引き続き厳格な防疫措置を維持し(”社会相対静止”から一部緩和にとどめる)、ゼロコロナ状態をより確実なものとすることを目指している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜7月の歳入は…
  2.  マカオの公立総合大学、マカオ大学(澳門大學/University of Macau)横琴キャンパ…
  3.  マカオ司法警察局は8月14日、マカオの路線バス車内で少なくとも3回にわたってスリ行為を繰り返した…
  4.  マカオ政府とカジノ運営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(…
  5.  マカオ司法警察局は8月14日、前日(13日)朝に続いて前夜と同日にかけて換銭党と呼ばれる違法両替…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun