マカオ、海外からの入境者に対する検疫措置が大幅緩和…隔離検疫ホテル滞在不要に

 中国(本土)では厳格なゼロコロナ政策が堅持されてきたが、今月(12月)7日に当局が大幅な緩和を発表。事実上のウィズコロナへの方針転換となった。マカオでも中国に追随して各種防疫策の緩和が進む状況。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは12月16日、海外(香港および台湾含む)からの入境者に対する隔離検疫措置(隔離医学観察)の調整を発表。大幅緩和といえる内容で、海外との通常往来再開に向けた大きな一歩となりそうだ。

 従来、海外から入境する場合は、政府指定の医学観察施設(隔離検疫ホテル)に5日間滞在する必要があったが、17日からは自宅での医学観察が可能となり、マカオに住居がない旅客の場合も一般のホテルで代替できる。入境時にイミグレーション施設内でPCR検査を受けた後、結果を待つことなく自宅または宿泊先のホテルまで移動することができ、公共交通機関の利用も可。5日間のうち(到着翌日を1日目と計算)、毎日迅速抗原検査をセルフ実施し、オンラインで結果報告をする必要があるほか、3日目には市中にあるコミュニティ検査場でPCR検査を受ける。健康コードの色は3日目の抗原検査結果をアップロードするまでが「赤」、その後は「黄」となり、5日目の抗原検査結果が陰性で「緑」となる。健康コード「赤」、「黄」の間は政府機関やカジノなど一部入場不可のところもあり、食事会や集会への参加も不可とされるルールとなっているので注意が必要だ。

 また、5日間の隔離検疫期間満了後に3日間設定されていた自己健康管理期間はなくなり、この期間中にマカオから中国本土へ入境できないという制限がかかるのみとなる。

 なお、海外からマカオへ向かう航空機、船舶、バス等への搭乗手続きの際、48時間以内のPCR検査陰性証明(マカオ政府の指定する要件を満たすもの)の提示と、医学観察期間中に必要となる新型コロナ迅速抗原検査キットを準備していることが求められる。

香港との陸路の玄関口となる港珠澳大橋マカオ側イミグレーションビル(資料)=2022年12月本紙撮影

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