マカオ、無認可宿泊施設の摘発で不法滞在者2人発見…中国本土から密入境

 マカオ治安警察局は11月7日、同月3日午前に旅遊局と合同で無認可宿泊施設の疑いがあるタイパ島のマンションの一室を摘発した際、室内にいた中国本土出身の男女6人のうち男2人が不法滞在者だったことが判明したと発表。

 1人目の不法滞在者の男は身分証明書を提示することができず、警察の調べに対して今年9月に2万人民元(日本円換算:約31万円)の費用を支払って中国本土からマカオへ密入境し、カジノ遊びを続けていたが、持ち金を使い果たして宿泊場所がなくなり、中国本土の友人を通じてこのマンションの管理をすることと引き換えに宿泊を許可され、かつ月5000香港ドル(約7万円)の報酬を得ていたと説明したとのこと。

 2人目の不法滞在者の男は出入境申報表(入境記録や滞在期限などが記載された公式文書)を提示したが、偽造とみられる粗雑な品質だったという。その後の警察の調べで、この男がマカオ入境禁止処分を受けている人物であることが発覚。男は自身が入境禁止処分を受けていることを認識した上で11月1日未明に2万2000人民元(約34万円)の費用を支払ってマカオへ密入境したといい、出入境申報表についてもカジノ施設への出入りや警察から職務質問を受けた際に使うため10枚1組500香港ドルで購入したと説明したという。

 残る4人は1泊あたり100〜150香港ドル(約1330〜2000円)を支払って宿泊していたと話しているとのこと。

 警察では、1人目の不法滞在者を隠匿及び海外労働者雇用法違反、2人目の不法滞在者を文書偽造及び非法入境罪でそれぞれ検察院送致済みとした。

 また、警察は1人目の不法滞在者に仕事を斡旋した中国本土出身の男、マンションの部屋の賃借人に対する調査も進める方針を示している。

検察院送致される不法滞在者ら(写真:マカオ治安警察局)

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